就活が解禁されてから、はやいものですね、すでに2週間が経過しました。就活生のみなさまはいかがお過ごしでしょうか。
先日、東京ビッグサイトで、マイナビの合同企業説明会がありました。「マイナビMEGA就職EXPO」という、なんとも力強いタイトルです。
最近になってマイナビは、ドラえもんを広告に起用するなど、親しみやすさを全面に演出しています。ビッグサイトの最寄り駅には、腐るほど看板が並んでいました。
ドラえもん…キミはそれでええんか…
今回、わたしもちょっと縁があって、就活生ではなく社会人として会場に足を運ぶことができましたので、ちょっと感想を書きたいと思います。わたしが就活をしてたときは、二度と就活なんてしたくないと思っていました。それがこうして合説に来ることになるとは、不思議なものですね。
今回、生まれて初めてビッグサイトに行ったのですが、めちゃくちゃ広いんですね。参加している企業はなんと1000以上にのぼります。大手企業から、あまり名前を聞いたことがないような企業まで、ものすごい数の企業が名前を連ねています。
味の素、博報堂、オムロン、ベネッセ、花王、ソニー、大塚商会、サントリーなど、日本を代表する企業の名前も見受けられました。広大な会場には数万人もの就活生が押し寄せ、さながらお祭りのようでしたよ。
合計すれば、少なくとも5万人以上の就活生が来ていたのではないでしょうか。それくらいの規模感。一日中、会場を巡って、いろんな見学ができたので非常に楽しかったです。
今回は、合説を上手に利用する方法を考えてみます。
わたしは、合説に行くべきなのは、OB・OGと繋がりを持っていない人だけで良いと思っています。詳しく見ていきましょう。
ノリノリの人事たち
ひとりの社会人として、冷静に合説の会場を歩いていると、ふと面白いことに気づきます。
ブースにいる社員のみなさん(つまり人事)が、すごくイキイキしているんですよ。どこのブースでも、社員の目が血走っているんです。
とにかく自分の企業のブースに足を止めてもらいたいので、就活生に声をかけまくるかけまくる。文字通り、社員たちが学生に群がります。凄まじい競争です。
イケイケの社員たちが総出で就活生を呼び止めにかかる様子は圧巻ですよ。もはやキャッチセールス並みです。その勢いがすごい。
「営業に興味ありませんか?」
「パンフレットだけでももらって行ってよ!」
「食品関連の会社です!」
「マーケティングやってみたくないですか?」
「ITとか興味ない!?」
「席あいてるから、説明聞いて行ってください!」
「キミ、うちの会社に向いてると思うよ」
「うちはエントリーシートいらないですよ」
なるほど、人事に美男美女を揃えるのは、そういうことだったのか・・・。
この景色、何かに似てるなーと思ったら、大学の新入生のサークル勧誘とそっくりなんですよね。なるほど、勧誘する側は気持ちいいわけだ。
合説は疲れる
自社の理念、社会人としての生き方のアドバイス、自分のキャリア遍歴などを語る人事のみなさんは、本当に楽しそうな顔をしています。学生に対して一方的に高説を披露すするのが気持ちいいんでしょうね。
次から次へと会場に流れ込んでくる就活生たち。そんな就活生を一人でも多く自社のブースへ勧誘する社員たち。実に異様な光景です。
そんな感じなので、合説は上手に使わないと、うすっぺらい話を聞くだけのイベントで終わってしまいます。漫然と過ごしていると、人混みに圧倒されて体力を消耗し、ハァもう帰ろう・・・となってしまいがちです。
合説で聞ける話なんて、たかが知れている
合説では、紋切り型のよくある話しか聞けません。限られた時間で、不特定多数の就活生に、企業の基本的な情報を伝えるのが合説です。
聞ける内容は、会社の歴史、企業の概要、業務の種別紹介、福利厚生、あとは先輩社員のちょっとした話、こんなもんです。
時間も30分くらいなので、おのずと内容は浅く広くなってしまいます。
いわば、20倍に希釈したカルピスみたいなものです。とにかく合説は内容が薄いのです。
わざわざ聞きに来る必要はなかったかなぁ、なんて後悔することもしばしばあります。
そこで大事になってくるのが、説明会が終わった直後の行動です。
社員と繋がりを作ろう
説明会が終わったら、すぐに社員のところに行きましょう。ここで一気にライバルと差をつけることができます。周りに他の学生がいて恥ずかしいなら、しばらく待ってからでもいいです。
ここでやるべきことはただひとつ。合説のワイワイした雰囲気と、その場の勢いに任せて、社員と繋がりを持ちましょう。これが出来る人はなかなかいません。でも、これが出来る人は非常に強いです。
OB・OGのコネがない人は、ここでなんとか繋がりを構築しておきたいところです。合説なら、不特定多数の中のひとりとして見てもらえるので、グイグイいってもそれほど注目されずに済むのがポイントです。
- 名刺をもらう
- 連絡先を交換する
- 個人的に話をしたいと伝える
何でもいいんですが、とにかく社員と個人的な接点を持つことが大事です。
憧れの企業の社員さんに話しかけるなんて恐れ多い? いいえ、それは違います。相手もただの人間です。就活生の視点から見ると、社員は神のような存在に見えますが、恐るるに足りません。
その場のノリでグイグイいきましょう。合説はお祭りです。社員も浮かれているんです。踊るアホに見るアホ。同じアホなら踊らにゃ損損です。
「さきほどは貴重なお話ありがとうございました。ちょっとご相談があるんですけれど、よろしいでしょうか? 実はわたしの母校に、御社のOBがいなくて困っているんです。もしよければ、今度、個人的にお話する機会をいただけませんか?」
みたいなことを言えばたいていの人事はイチコロです。少なくともわたしはイチコロです。
断られたらどうしよう、と思う気持ちもわかります。でも、当たり障りのない薄い説明だけを聞いても仕方ないのです。企業理念とか、取り繕ったような求める人材像とか、わけわからん業務の概要だけ聞いたってどうしようもありません。
面接を突破し、内定を勝ち取る方法が必要なのです。そのために社員を利用しましょう。
カルピスの原液を大切に
個人的に、就活をするうえで、いちばん大切なものは現役社員の生の声(OB訪問)だと思っています。カルピスで言えば原液です。
ここで社員と繋がりができたらしめたものです。遠慮せず、何回も会いに行きましょう。エントリーシートを添削してもらったり、面接の練習相手になってもらったり、別の社員を紹介してもらったり、いろんなことをお願いしましょう。あと、社会人はなぜか食事をおごってくれます。
「厚かましいんじゃないかな、忙しいんじゃないかな?」 なんて思わなくても良いんです。
社会人は意外と暇です。しかも、そもそも厚かましいのは人事の方です。20倍に希釈したカルピスみたいな説明会を開催し、わけわからん講釈を垂れて悦に入るような連中です。こっちのわがままにも付き合ってもらいましょう。
社員は就活生に先輩風を吹かせられて気持ちがいい。就活生は社員の本音が知れて嬉しい。これぞWin-Winです。
断られたらどうする?
社員が就活生と繋がりを持つのを禁止している企業もなかにはあるでしょう。採用担当の社員などは、そういったケースが多いかも。
「就活生と面会することは禁止されてるんだ」みたいなことを言う社員もいると思います。
そういう場合、就活生が取るべき手段はただひとつ。
バックヤードに連れて行って拝み倒しです。就活とか関係なく、個人的に社員と知り合いになればいいんです。こっちは学生の身分です。失うものはひとつもありません。恥もプライドも捨てましょう。
めちゃくちゃお願いすれば、だいたいの社員はOB訪問についてOKしてくれます。少なくともわたしはOKします。
「どうしてもだめなら、他の社員の方を個人的に紹介していただけませんか?」というのもおすすめです。
断られてもすぐに退いてはいけませんよ。強引にさぐりを入れていきましょう。こっちは学生の身分です。利用できるものは何でも利用しましょう。
おしゃべりな社員を探そう
説明会の中では、社員の一挙手一投足まで注意をはらいましょう。自慢話が多い、武勇伝が多い、自分のキャリアを語りたがる、声が大きい、そういう社員を見極めましょう。そういう社員は、繋がり作りに好意的な傾向があります。
テンション高めの社員を探しましょう。後輩に自分の経験談を語りたくて仕方がない! そんな世話焼きな社員が必ず一人はいます。その人を味方につけましょう。
お祭り感が大事
企業の説明会は個別に開催されるのが一般的です。 なので、極論を行ってしまえば、別に合説なんて行く必要はないのです。
しかし合説に行くメリットは、さきほども述べたように、「お祭り感」を味方につけることが出来るという点です。とにかくその場の空気が、ワイワイガヤガヤしてるので、社員もふわふわしています。会場の賑やかな空気を味方にして、一気に志望している企業の社員と接近しましょう。
厚かましいかな・・・、と思ったら負けですよ。
そもそも厚かましいのは人事のほうなんですから。