メイドインアビスという覇権アニメ【グロと映像美と世界観】

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2017年の夏アニメとして放映された『メイドインアビス』

放送されている間、全く観ようとも思っていなかったのですが、ふとAmazonのプライムビデオをチェックしていると見放題に入っていたので、再生してみたところ・・・。

第1話ぼく「ほう、なかなか面白いやん?」
第2話ぼく「ほう、そういうことね」
第5話ぼく「ほう、なるほど 」
第10話ぼく「ウワアアアアアアアア・・・ウワー・・・」
第11話ぼく「生命ってなんだろうな」
第12話ぼく「生きるって、なんなんだろうな(悟り)」
第13話ぼく「はやくっ、はやく2期を観せてくれ」

という感じで一気に見終わってしまいました。なんか冒険心というか子ども心を思い出させてくれる作品でしたね。原作も買ってしまいました。

Amazonの評価では、驚異の星4.6を記録しています。今年一番の覇権アニメ、最近のアニメで一番良かった、といったレビューがたくさん寄せられています。

原作はウェブコミックということもあり、コアなファンも多かったようですが、原作を知るファンからも「納得の映像化」「違和感のない出来になっている」といった声が多数。

メイドインアビス

出典:TVアニメ「メイドインアビス」公式サイト


まだ観てない方、要チェックですぜ。

魅力的な世界観

世界設定が男のロマンをかきたてるものになっていて、とてもワクワクします。

簡単にストーリーを説明すると、地下深く何千メートルに伸びる巨大な縦穴「アビス」に潜って、遺物(過去の文明の遺産?)をサルベージしてくる『探窟家』のおはなしです。アビス(abyss)とは英語で深淵とか地の底という意味です。

隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。
「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』呼ばれるようになっていった。

アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い…?

メイドインアビス / つくしあきひと / まんがライフWINより引用

この設定がとても良い。ワクワクさせてくれる正統派冒険活劇といった感じでとても良い。

この大穴の中には何があるのか、かつてこの大穴の底で何があったのか、なぜこの大穴は生まれたのか。失われた過去の文明の色を多分に残すアビスの設定は、ポストアポカリプス風のにおいを感じさせます。

イメージとしてはDSで発売された『世界樹の迷宮』っていうゲームソフトの世界観が近いかな。どんどん下に降りていくというテーマはスペランカーっぽくもある。

不思議な生態系

アビスのなかには、人智を超えた動物や巨大な植物が跋扈し、独特の生態系が築かれています。小さな女の子と男の子が、化物じみた動物に襲われ、翻弄され、蹂躙される、そういうシーンが目白押しです。

不思議な生態系

出典:TVアニメ「メイドインアビス」公式サイト


非力な人間が化け物じみた動物を避けてこそこそと探索していく様子は、なにかのRPGっぽくてとても面白い。巨大な動物ってそれだけでワクワクするじゃないですか。メイドインアビスの世界設定は夢があるよ、ほんとに。

クリーチャーが好きな人は絶対に観たほうが良いですよ。ナウシカの腐海とかが好きな人は良いと思います。あと無人惑星サヴァイヴとかを思い出しました。

アビスの動物

出典:TVアニメ「メイドインアビス」公式サイト


また大穴「アビス」のなかには、人体を侵す呪いと呼ばれる現象もあり、探窟者たちを阻みます。この「アビスの呪い」の正体もまた、重要なテーマのひとつです。

アビスの呪いのせいで不自由な探索を強いられる主人公たち。その理不尽さにもぜひ注目して作品を観てほしいです。

12歳の主人公

主人公は12歳の女の子とロボットの女の子。お互い、幼いながらもしっかりとした芯を持っています。この作品に登場する子どもたちは、とてもたくましいのが特徴です。

子どもとは思えないほどたくましく、肝が座っている主人公たちですが、まだまだ幼い面を持ち合わせているのも事実。そんな健気な少年少女が、過酷な環境の中でズタボロになっていく描写はちょっとだけ観る人を選ぶかも。

ズタボロになっていくメイドインアビスの主人公

出典:TVアニメ「メイドインアビス」公式サイト

メイドインアビスの世界は「生と死」がとても身近な世界として描かれていますので、どうしても命にまつわる描写は多めになっています。動物の内蔵をさばいて食べる、そういう描写は当たり前。幼い子どもでも躊躇なく動物を殺して食べる、そういう世界です。

一部の回ではグロテスクな描写もあり、多くの反響を呼びました。

ほのぼのとした絵柄ではありますが、序盤からシビアでシリアスなシーンも多く、謎も深まっていくので、大人でも見ごたえのある作品と言えるでしょう。

スプラッタな描写について、一部では「グロすぎる」「作者は異常性癖じゃないのか」というような意見も見受けられますが・・・。そういった描写は、この作品の世界を描く上で必須だと思います。

原作の意図するところを見事に映像化していますよ。

個人的には、グロい描写はそれほど心配する必要はないかなと思います。確かにグロい描写もありますが、それ以上に人間の汚いところがよーく分かる作品です。

少年少女が冒険心に突き動かされ、大穴の底を目指すストーリーはわたしたちの胸を打つものがあります。過酷な冒険のなかで、極限状態におかれた人間の尊厳はどうあるべきなのか、そういったテーマにも踏み込んだ考えさせられるアニメと言えるでしょう。

圧倒的な映像美と音楽

この作品のウリとして挙げられるのが映像美です。とにかく細かいところまで描かれた背景美術は圧巻です。

青々とした草が生い茂るアビスのふち、風が吹き抜けるオースの街、差し込む太陽光、きらめく街路、おどろおどろしいアビスの深層の景色など、美麗な背景美術がすごい。

「劇場作品かと思った」という人がいるほど凝った映像が作られています。週間アニメのクオリティとは思えない勢いです。

民族音楽風のBGMもまた、作品の世界観づくりに大きく寄与しています。

www.youtube.com

オープニング曲である「Deep in Abyss」が軽快な曲なので、聴いていて気持ちいい。 

まとめ

可愛い絵柄からは想像できないくらい、濃密でシビアな作品となっている「メイドインアビス」。今後、2期の制作が待たれるところです。

RPGっぽい世界観、良い意味で一昔前っぽい作風、驚異的なクオリティで描かれた映像美、多くの人がとっつきやすい作品となっています。

全13話なので、とりあえず気楽にご覧になってみてください。Amazonプライムビデオで無料配信中です!


【余談】ケモナー、ショタ、リョナ、ロリ、グロなどあらゆる要素が詰め込まれているので、その手のキーワードにピンとくる方にもおすすめしておきます。絵本のようなかわいい絵柄からは想像も出来ない凄まじい作品となっていますよ!