神保町の絵本専門店「ブックハウスカフェ」の紹介です。子ども心を思い出させてくれる素敵なお店です。
東京メトロの神保町駅から徒歩3分、九段下から徒歩5分という好立地です。
以前は「ブックハウス神保町」という名前で営業していましたが、2017年の春から、カフェを備えた絵本屋さんとして新装開店しました。お茶をしながら絵本も楽しめるというコンセプトです。
ちなみに夜はバーに変身するので、奥のカウンターの後ろには洋酒のボトルが並んでいます。
営業時間:平日11:00〜23:00。土日・祝日11:00〜21:00。年中無休です。
ぼくは絵本が大好きなので、よく遊びに行っています。子連れのお母さん、若い女性を中心に賑わっていますね。とてもおしゃれな雰囲気のお店なので、若い方だけでなく年配のご夫婦もよく見かけます。
さっそく中に入ってみましょう。
楽しい店内
本の町、神保町内で児童書・絵本の新刊を扱っているお店はここだけ。実に1万冊以上の書籍が並んでいます。
最新刊からロングセラーの名作まで、充実の品揃えです。
アンティークな小物、ぬいぐるみ、おしゃれなPOP、そして高級感のあるシックな書棚。天井にはかわいらしい太陽と月の絵が描かれています。
全方位の壁に山ほど絵本が並んでいるので、子どもにとっては夢のような空間です。大人も懐かしい作品に囲まれ、ノスタルジックな気持ちになることでしょう。
絵本って基本的にロングセラーなので、幼いころに読んだ作品も、ずっと売られているんですよね。まさに時を超えた出会い。
たくさんの特設コーナーが設けられており、スタッフのみなさんは本当に絵本が好きなんだなあということが伝わってきますよ。
ソファスペース完備
店内の中央には、ソファスペースが用意されています。ソファスペースには、購入済みの書籍を持ち込むことが出来ます。
ドリンクや軽食と一緒に絵本を楽しみましょう。
子ども心を思い出さずにはいられない
ところせましとぎっしりと絵本が並べられた店内。平積みされた絵本は、子どもでも手が届きやすいように、ちょうどいい高さになっています。
書棚は子どもがぶつかったりしてもケガをしないように、全体的に丸くなっているんです。細かな配慮が行き届いていますね。
絵本だけでなく、ぬいぐるみや雑貨がとても充実しており、子ども心をくすぐる工夫が店内にあふれています。
チェブラーシカ、11ぴきのねこ、アンパンマン、かいけつゾロリ、バムとケロなど、にんきものがいっぱい。かわいい。一部のぬいぐるみは、その場で購入することができます。作家さんのサインが入った絵本も売っています。
せなけいこさんの「うさぎちゃんシリーズ」が目立つところに!
うさぎちゃんシリーズの『おばけのてんぷら』は傑作です。子どもの頃、何度も何度も読み返した思い出の絵本です。うさぎちゃんが作るてんぷらがめちゃくちゃ美味しそうだなあと思っていました。
ぼくはこの絵本で天ぷらの作り方をおぼえたなあ。オチもほんわかしていて面白い。文句なしにおすすめの1冊ですね。天ぷらが食べたくなる絵本ランキング第1位。
夜はバーになる
店の奥にはおしゃれなカウンターが設置されています。ここで料理やドリンクを注文しましょう。
カウンターに高いところにはグラスやお酒が並んでいて、ちょっと大人な雰囲気。絵本とお酒、意外な組み合わせにも思えますが、どちらも心を穏やかにしてくれるものです。不思議と相性が良いのかもしれませんね。
詩的な雰囲気のなかで楽しむお酒、なんだか素敵じゃありません?
絵本は決して子どもだけのものではありません。「大人でも足を運んでみたくなる絵本屋さん」ブックハウスカフェには、そんな粋なテーマがあるのです。
まとめ
- 1万2千冊という圧倒的な品揃え
- 雑貨やグッズが充実
- 子どもに向けた優しい配慮
- 子どもが遊べるキッズスペースがある
- 大人でも楽しめるカフェ&バー
- 定期的にイベントをやっている
読み聞かせイベント、絵本作家のトークイベント、ワークショップなど、ここだけしか楽しめないイベントがたくさん。
本当に定期的にイベントをやっているので、いつも新鮮な気持ちで楽しめるんですよ。特設コーナーの回転も非常にはやいです。
ぼくは以前『もったいないばあさん』シリーズの著者の真珠まりこさんに、このお店でサインをもらったことがあります。
絵本作家と直接交流できるイベントが定期的に開催されているので、絵本好きにはたまらない書店です。
神保町の古本屋街のなかでも異彩を放つ絵本の専門店。ぜひ遊びに行ってみてください。オフィス街のなかで安らぎを感じることができるお店です。
【余談】『とべバッタ』が入ってすぐのところに置いてあった
ぼくが行ったときはちょうど絵本作家の田島征三さんの作品展をやっていることもあり、『とべバッタ』が目立つところに置いてありました。さすが、わかってるなー。『とべバッタ』面白いよね。
みなさんは『とべバッタ』という絵本を知っていますか?幼稚園や小学校、学童保育の図書室に置いてあるケースが多いと思います。
タイトルのとおり、バッタが広い世界を飛んでいくというお話。
ものすごい迫力のある絵本なんですよ。大自然のなかで小さなバッタが、大きな生き物に翻弄されながらも必死に生きていく。そんなシンプルなストーリーだからこそ、生命について考えさせられるんだ。でも、説教臭さは全くない。直球で訴えかけてくる視覚効果がすごい。「これぞ絵本!」っていう感じの名作です。ああ、生まれ変わったらバッタになりたい。
とってもシンプルな物語でありながら、素晴らしい作品です。読んだことのない方はぜひ読んでみてはいかがでしょう。田島さんの力強い筆致が、読む人間の心を揺さぶります。子ども心に凄まじいインパクトを受けたことをはっきりと憶えています。
ブックハウスカフェでお気に入りの一冊を見つけましょう。絵本の森のなかで迷子になるのもいいものです。